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外国為替取引に関する基本方針

 この外国為替取引に関する基本方針(以下、「本基本方針」といいます)は、株式会社紀陽銀行(以下「当行」といいます)がグローバル外為行動規範(注)に即して外国為替業務へ取組むにあたり、お客さまにとって特に重要となる情報をご提供することを目的としています。本基本方針は当行、お客さまおよびお取引に適用される法律、規制及び規則に優先するものではありません。今後の当行との外国為替取引に関して、本基本方針をご確認いただきますようお願い申しあげます。

  • (注)国際決済銀行(BIS)における作業部会で、外国為替市場におけるグローバルで共通の行動規範として2017年に発効した行動規範。

1.取引におけるお客さまと当行の関係

  1. (1)当行は、外国為替市場参加者のディーラーとして、お客さまからの取引依頼に応じて、外国為替取引の価格提示、受注、執行、その他の関連業務を行っています。
  2. (2)当行は、原則としてプリンシパルの立場で外国為替取引を行います。プリンシパルとは、取引当事者として自らが取引の相手方となり、取引に係る市場リスクや信用リスクを引受ける市場参加者を指します。
  3. (3)当行はお客さまとの取引により為替の持ち高(ポジション)を保有することになるため、当該ポジションにかかる価格変動リスク等をコントロールすることを目的に、外国為替市場においてカバー取引によるヘッジを行う場合があります。お客さまとの取引は多岐に渡るため、当行のヘッジ取引とお客さまの利益が相反する可能性があります。
  4. (4)当行が提供する相場状況や見通しに関する情報等は情報提供のみを目的とするものであり、特定の取引を勧誘するものではありません。当行は信頼できると判断した情報に基づいて情報提供を行いますが、その正確性を保証するものではありません。また、お取引に関する最終決定はお客さまご自身の判断でなさるようお願いします。

2.取引執行

  1. (1)当行は外国為替取引に関して、誠実性、透明性および公平性をもって業務を履行し、外国為替市場に適用されるあらゆる法律、規制および規則を理解し遵守します。
  2. (2)当行はお客さまとの取引において、社外のベンダーが提供する電子プラットフォームを利用することがあり、当該プラットフォームの仕様に基づき、お客さまへ為替レートを提示します。
  3. (3)お客さまが当行の電子プラットフォーム上で出すオーダーはラストルックと呼ばれる実務慣行の対象となることがあり、電子取引において、当行が取引価格を提示し、お客さまからの取引依頼をお引き受けするまでの間に、市場実勢の価格が当行にとって不利に動いた場合等、リスク管理上の理由で当該取引をお断りすることがあります。
  4. (4)当行がお客さまの注文の執行(一部または全てを問わず)が完了したと判断したことをもって取引約定となり、マーケットリスクは、取引が約定されたタイミングでお客さまに移転されます。
  5. (5)当行は、お客さまの取引に関するご要望を満たすため、特に明確に合意されていない限り、お客さまの注文を他のお客さまの注文と同時に取り扱うか、時間順で取り扱うか、執行方法が電子取引かマニュアルであるか、注文を執行するかどうか、いつどのように執行するか、一部または全てを実行するかなどについて、合理的な裁量を有します。またお客さまの注文を営業時間外にも執行出来るよう、当行の裁量で他の金融機関や電子プラットフォームへ、当行として発注することがあります。
  6. (6)当行は、お客さまよりお預かりしたオーダーについて、取引内容や約定可否について記録として保存しております(タイムスタンプ)。
  7. (7)当行は、為替変動リスクなどの管理を目的に、適切と判断するタイミングおよび手法により、お客さまとの取引の前にカバー取引を行う場合があります(プリヘッジ)。当該取引を行う場合は、お客さまに不利益を生じさせる、または市場を混乱させる意図では行いません。
  8. (8)リスク管理、流動性の確保その他の理由により、お客さまの指値注文等に近い水準で他のお客さまの取引が執行される可能性があります。他のお客さまの取引執行が為替レートに影響を与え、お客さまの注文の条件を発動させることがあります。その際、意図せずお客さまの逆指値注文(ストップロスの注文等)の条件に抵触することがあります。

3.プライシング

  1. (1)当行の提示する為替レートは、様々な情報や需給・流動性・イベント・指標等を参照のうえ、総合的な判断により決定されます。
  2. (2)別段の合意がない限り、お客さまの最終的な取引価格は、マークアップを加えた価格(オールインプライス)となりますので、指標相場とは異なります。マークアップは当行が引き受けるリスク、発生する費用、および特定の顧客に対して提供するサービス等の対価として当行に支払われるべきスプレッドまたは手数料です。マークアップを決める要素としては、通貨、金額、期間、市場環境(流動性やイベント)、お客さまの信用状況・取引状況等があります。同一または類似の取引においても、お客さまの信用状況や市場環境等によっては、異なる取引価格となることがあります。当行は取引から得る当行の収益額およびオールインプライスの内訳を開示する責務を負いません。指値注文の場合、市場実勢が指値価格に到達したとしても、マークアップを含んだレートでは到達していない等、注文が執行されないこともあります。

4.情報の取扱

  1. (1)当行は、お客さまの情報の保護を非常に重要なものと考えており、管理ルールを適切に定め、その機密性および安全性の確保に努めています。ただし、法令等で定められた行政当局等に対する義務の一環として、行政当局等から要請があれば、お客さまの情報を開示することがあります。
  2. (2)当行はお客さまの取引条件を、お客さまからの依頼に応えるためのヘッジやリスク管理、リスク軽減のための取引の執行のために利用することがあります。執行された取引に関しては、リスク管理やマーケティング、取引のプライシング等の目的で分析に利用することがあります。
  3. (3)当行は、お客さまの注文および執行された取引に関する情報を、合算し、匿名化、一般化したうえで、他の市場情報とともに、市場の全体的な状況及びトレンドについて、市場参加者間で共有している見解(マーケットカラー)として分析し、当行内で共有、または第三者に開示することがあります。

5.本基本方針の改定について

 本基本方針は外国為替市場に適用される法律、規制および規則や当行を取り巻く環境の変化等に鑑みて、改定される可能性があり、本基本方針が改定された場合には、当行のホームページへ掲載することによりその旨を通知します。

以上